中国電力レッドレグリオンズに加入後初の実戦。トライエリア前でチャンスを迎えた久保太陽は衝動に駆られた。
「初めての試合だったし、『いったろう』という気持ちが前に出すぎました」。密集から持ち出して自ら果敢にトライを狙い、結果への貪欲な姿勢を見せたが、ここは惜しくも相手に阻まれて初トライは叶わなかった。
「チームとしてトライを絶対に取るべき場面だったので、フォワードでしっかりフェーズを重ねるのがチームの決まりだったけど、焦って1人で行ってしまってチームプレーができなかったので、そこは反省点です」
同志社大学出身の久保は今年4月にレッドレグリオンズに加入。183センチ105キロの体格を活かしてロック、フランカー、NO8でプレーでき、高校までバックスの経験もあって「フォワードの中ではハンドリングに1番自信を持っていています」とアタックを持ち味とする。
「観客が湧くようなプレーを目指していて、フォワードだけどフォワードじゃないようなプレーをできるように頑張りたいです。レッドレグリオンズのフォワードはディフェンスで体を張る人が多いので、そこで自分も負けないようにディフェンスを頑張りながら、でもアタックでは頭1つ抜けていると思われるように、他とは違うカラーを出していきたいです」
10月25日に行われたプレシーズンマッチの九州電力キューデンヴォルテクス戦ではスタメンで出場し、雨が降る中で加入後初の実戦をフル出場で戦い抜いた。
「個人的にフィットネスのところは、80分戦い抜けたので自信になりました。今日は初めての試合で自分のことでいっぱいいっぱいだったけど、これからはしんどい時にチームのことを考えて走れるようにフィットネスを活かしたいと思います」
「フィジカルの部分は大学から社会人になってどうなるかなと思っていたけど、自分の思っていたよりはディフェンスもできたと思います。ただ、もっとフィジカルをつけないと当たり負けるところも多かったので課題とも感じました」
試合は開始直後に先制を許したが、レッドレグリオンズもすぐに反撃に出てラインアウトからモールで押し込んでトライ。だが、その後は1つ上のディビジョンで戦う九州KVに得点を重ねられ、レッドレグリオンズは相手陣内で攻め込む時間帯でもトライを取り切ることができず、7-40で敗れた。
久保は、「ディビジョン2相手に4トライという目標を達成できなくて、チームとしてもモヤモヤする形で終わってしまい、課題もたくさん出たと思います」と悔しさを滲ませつつ、「個人的に今日はなかなかボールをもらう機会が少なくて、アタックで自分の強みを出せなかったので、また次の試合で出していきたいと思います」と前を向いた。
レッドレグリオンズは11月29日に最後のプレシーズンマッチで狭山セコムラガッツと対戦し、12月13日に敵地で行われるクリタウォーターガッシュ昭島戦で新シーズンの開幕を迎える。
「リーグワンという舞台でラグビーをするのが目標なので、12月の開幕戦には絶対に出たいと思います」と意欲を燃やす久保は、公式戦デビューに向けて今後も貪欲な姿勢を貫く。
「練習からどんどん自分の強みを出して、まずはラストのプレマッチに照準を合わせていきたいです。今度こそしっかりアタックでも強みを出して、ディフェンスでも存在感を出して、(開幕戦の)23人に必要と思われるような選手になれるようにアピールしていきたいです」
取材・文・写真=湊昂大
